2005年02月

2005年02月26日

過ぎてしまった時間は早送りで。

こんばんは。しばらく間があいてしまいました。
台湾のことを書く前に、せっかくだから、映画とスノボのこともちょこっと書いておこう。
過ぎてしまった時間は、早送りで。

----------------------------------------------------------------------
■2月18日(金)
この日は本来なら一日バイトする予定だったのですが、相手のミスでまた急にキャンセルに。
この会社の研修担当の人は、本当いい加減にしてほしいです。
あんなやり方じゃ被害を受けている側でさえ、「この会社潰れるんじゃないだろうか」って
本気で心配になってしまう。まぁ、余計なお世話なんだろうけど。

とにかくこの日はバイトができなくなった。でもそのおかげで、ビオラの先輩と『トニー滝谷』を見に行くことができました。捨てられる神あれば、拾われる神ありデスネ(ちょっと違う.笑)。
脱力感がピークだったので、この先輩が会ってくれてホッとしました。ありがとう。
映画も、村上春樹の温度を損なわないできだと思ったし、なにより宮沢りえがかわいくてよかった。
あんに人の目をひきつける日本の女優さんを、私は他に知りません。
映画のあとは、ラーメンを食べて解散。そしてスノボウェアを借りるべく友達の家に向かいました。



■2月19日(土)
19日は人生初スノボです。なんと志賀高原まで日帰り。ものすごい強行スケジュール。
1人が経験者で3人が初心者だったので、みんなのペースはバラバラです。
ってなわけで、大半は一人ですべってました。おかげでかなり自己流だし、全然かっこよく滑れないし、転びまくってお尻が痛くてたまらなかったけど、とにかくとことん楽しめました。
オキアガリコボシのごとく、滑っては転び、転んではまた滑ってた。
あまりにも早くこのサイクルを繰り返していたから、突然、ピシッとかいって、びてい骨が崩壊するんじゃないかと本気で心配になってしまったほどです。こわいこわい。笑

でもなんだって始めてのことは楽しい。
私は疾走感というものがたまらなく好きです。
走るのも、自転車に乗るのも、ジェットコースターに乗るのも、窓をあけて車を運転するのも、
とにかく風をきる感覚がたまらなく好き。そいういう意味で、雪山は最高ですね。

誰よりもかっこ悪かった自信があるけど、同時に誰よりも楽しんでいた自信もあります。
楽しければ、それでいいまる

ただ一つの教訓は、スノボは日帰りでいくものではないということ。
私の「スノボやりたい熱」は、4時間やそこらでは満たされません。
スノボやりたい。また行きたい。滑りたい。疾走感を味わいたい。
むしろ風になりたい。ひゅ~るり~笑

ちなみにその後、極度の筋肉痛に悩まされたのはいうまでもないことです。
痛いのなんのって。あやうくイタイイタイ病かと思いました。
人生最大級の筋肉痛にみまわれたけど、とにかく痛さすら楽しくなってしまうような、
長くて短い一日でした(おそまつ)。
-----------------------------------------------------------------------

次は台湾だ。



at 03:57|PermalinkComments(0)

2005年02月21日

日本を遠くはなれて

おはようございます。

計画をたてたのはずっと前だったはずなのに、
いつのまにやら、トニー滝谷を見に行き、スノボに日帰りで行き、
何も用意をしていないままこの日がきてしまいました。

というわけで2月21日~24日まで、親友くんと台湾に遊びにいってきます。いってらっしゃ~い

計画を立てた当初は自分がこんなにも財政難に陥るとは思わず、
ずいぶん苦しい状況なのすが、やはり海外旅行に行く前はいつだって楽しみまる

アジア方面はいったことがないので、とても嬉しいです(日本もアジアだけど)。
残りの春休みがアインとバイトだけになることを考えると
なにがなんでも楽しまなくてはっ炎

ってなわけで、みなさんごきげんよう。
おなかこわさないように気をつけます.笑 >くりやまさん

at 10:19|PermalinkComments(9)

2005年02月17日

独特の「喪失感」と「孤独感」

SFCに行かなくなって、車に乗る時間が極端に減り
その分電車に乗っている時間が増えました。
ここ3年間は車での移動が主だったから
電車に乗るのが新鮮でしょうがなかったのですが、
今日久しぶりに車を運転していたら、そっちのほうが新鮮に感じてしまった。
「慣れ」とは恐ろしいものです。
いつも新鮮な気分でいるのは、きっと無理なんだろう。

ところで電車での移動は何がいいかというと
とにかく「本」を読む時間がたくさんあるのがいい。
遠ければ遠いほど本が読めるのを嬉しく思うことは多々あるし、
ひどいときには続きが気になって、電車を降りてもそのままホームのベンチで
読み続けてしまうこともあります。

主な交通手段が車になってイイコトはたくさんあったけれど、
この「本を読む時間」を奪われたのは決定的に痛かった。
そんなの家で読めばいいじゃないか、と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが
「本を読む時間」とは「本を読む時間」にしかとれないものです。少なくとも私はそう。
読みかけの本の残りを家で読むことはあっても、
家で新しく本を読み始めることはあまりありません。
ただ逆に読みかけの本ならば、2日間貫徹してでも読みきってしまうこともある。
いつだって両極端な私の人生。もっとうまく生きられないものか…。


一番好きな作家は、と聞かれれば間違いなく村上春樹。
村上氏の文章から感じられる、独特の「喪失感」や「孤独感」をにおわす温度がとても好きです。

彼の作品は、短編、長編、エッセイを通してほぼ全部読んでいるつもりだったけれど、
「あぁ、そういえば」という感じで、読み落としているのをひとつ見つけました。

「遠い太鼓」

この本は、村上氏が長い海外生活のスケッチをまとめた、エッセイです。


久しぶりに村上春樹の文章を読んでいて、陳腐な言い方をすれば、とても癒されました。
多くの人にとってそうであるように、
私にとっても文章を書くという作業はある種の癒しの効果があります。

私の中の何かが、自分の感情の流れを、文字という目に見える形でせき止めることを
私に対して望んでいるように感じます。

そしてその流れをうまくせき止めることができたならば、多かれ少なかれ、
その文章を書いた私は、書かなかった私より、幾分気持ちが楽になるのです。

以前、「言葉にできない思いを表現できる言葉があるとすれば、その一つは間違いなく音楽。
音楽が自分の心をうまく投影してくれると不思議と癒される」と書いたことがあります。

しかし、「言葉にできる思いを、表現できる言葉にする」という作業には
音楽とはまた違った、よりリアルな、実体を伴った癒しを
私は感じることができるのだと思います。


「遠い太鼓」面白い。


村上氏の文章を読んでいると、自分がうまく表現できない感情を
変わりに表現してくれているような、不思議な感覚にしばしば陥ります。
ここまで自分を投影できる作家は、彼をおいて他にはいません。


今さら村上春樹を語ろうだなんて、なんだか本当に恐縮なのですが、
久しぶりに本を読む日常がもどってきて、その中で改めて村上春樹の文章に触れ、
彼の世界があまりにも心にスッと沁みこんできたので、
思わず「私の中の何か」の要求に答えてしまいました。笑


明日は「トニー滝谷」を見に行ってきます。

at 01:47|PermalinkComments(0)

2005年02月11日

アイルランドを遠くはなれて

突然ですが、私は去年の調度この時期、アイルランドにいました。

アイルランド行きを決めた理由は、「院試のために英語をブラッシュアップしよう!」
というようなところから始まったきがします。
おかげで大学院には受かったけれど、そのときに貯金をはたいてしまったのが響いて、
私は今だに財政難。うーん。。


アイルランド。
あれから1年もたってしまったなんて、本当に信じられないです。
今ならどこからともなく人がやってきて、
「あ、オオノさん。どーもすみません。ちょっとあなたの時間ネジの締め具合
まちがえちゃったみたいなんですよ。どーも、どーも。スマソ。」
なんて言われたとしても、私はそんなに驚かないと思うな。笑
それくらいつい最近のことに感じます。


私はここで、多くの「心に残る風景」を手に入れることができました。
街並みのキレイさだけで1ヶ月は笑ってくらせるような、そんな街です。

「pub社会」と始めてきいたとき、それはそれはヨコシマな想像をしたものですが(笑)、
日本に帰るときには、立派に public の一員になっていました。
そのなじみっぷりは、あやうく日本行きの飛行機を逃すほど…。
ホント、今考えてもシャレになりません。


さて、私はblog以外に「非公開日記(自分用)」を毎日つけているのですが
1年前の年2月11日にはこんなことがかかれてありました。

---
2月11日(水)5日目 ビーフシチュー

まだ5日目か。でも6分の1はすぎちゃったんだな。うーん。
今日は水曜日だから、午後の授業はありません。というわけで、コージとミホと、もう1人のライオンに似たイタリア人と学校をでて、SUBWAYで昼ご飯を買い、St.Stephen's Green Park で食べました。すごくキレイだった。その後は、ミホと2人で一路Dublin城へ!もう言うまでもないことだけど、本当に本当に街並みがきれい!!この街で頑張っているというだけで、元気がでるような、そんな街並みです。ダブリン城はツアーガイドさんの英語を理解するのに一苦労。まずいまずい。そして教会の前で写真とって、BusOfficeで3Weeksticketをかって、インターネットカフェに行って帰宅。散財だぁ、散財だぁ。
最後に一つ、最初で最後のculture schock!! 学校初日に乗った電車がものすごくレトロなやつでびっくりした。なんと自分で窓をあけて、外側からノブをひねって手動でドアを開けなければ降りられないシステム。“ドアがうまく開けられなかったらどうしよう…”なんて思う日がくるとは、まさか思わなかったな。笑
うーん頭が英語モードになってきた。…そしてなってきた所で段々体調がわるくなってきた。絶対にシャワーのせい。どーしよう。どーしようかなー。
---

というところで日記は終わっています。
小学生の日記だな、こりゃ。笑

日記を振り返ると、過去への旅はしやすくなります。
ただの「通りすぎていく人」が、こんなこと言うのもアレなのですが、
アイルランドには今も私の一部があって、
私の中には今もアイルランドの一部が根付いている気がします。
こうしてアイルランドを遠く離れてしまった今も、私は当時の生活をリアルに思い出すことができる。

それってものすごく得してる気がします。
人生一粒で、何回でもおいしい!!なんてねまる


そして春からは逗子の海を遠く離れ、都内での一人暮らしが始まります。

でもその前に、とりあえず今はバイト三昧。
過去への旅は楽しいけれど、未来への旅は楽じゃない。

at 00:32|PermalinkComments(2)

2005年02月08日

「忘れられない夜にしてあげる」的満足感

この世の中、本当に色々な会がありますが、こんなに素晴らしい会はありません。
その名も「フグ会」。
ちなみに私が今勝手に名付けました。

うちの両親にはグルメな友達がいて、彼等は年に1回、フグを食べにでかけていきます。
私はいつもその機会を逃していたんですが、今回遂に参加することに成功しました。

いつもは一緒に連れて行ってもらえず、
「ふん、フグなんてしょせん白身魚でしょ。」
なんてふてくされていた私は本当に愚か者だった。
人間やはり自己主張は大事です。


この世の中、やはり金だ。金が大事だ。


世の中には、
「どんな高級フグを一人で食べるよりも、君と食べるアジノヒラキのほうがおいしいよ」
といった種類のキレイゴトがまったく通用しない、絶対値でうまいものというのがある。
絶対値でうまいものは、すべてを超越して、とにかくうまい。

至福の一時でした。


ただ実を言うと、この日私に「忘れられない夜にしてあげる」的満足感を
味あわせてくれたのは、フグではないのです。

まさに画竜点睛のごとく、豪華絢爛なフグづくしの料理を完璧なものにしたのは、
日本酒にフグのヒレを焼いたものを入れたこのお酒。ヒレ酒です。
このお酒に、蝶のように舞わされ、蜂のように刺されました。

この世の中に、こんなにうまい飲み物あったなんてしらなかった。
これと同じくらいおいしいお酒があったとしても、
これ以上おいしいお酒はないんじゃないだろうか。

とにかくフグ会の後半は、「対酒!」といった感じで、
そのおいしさにひたすら翻弄されていました。
私が死んだら、どうか棺のはしっこのほうに、ちょこっとヒレ酒をいれてください。笑

こんな完璧な料理で接待されたら、どんなに手ごわい取引相手でも
「まぁ、しょうがないか」という気になっちゃうんじゃないかな。

おそるべしヒレ酒!
ヒレ酒を飲ませてもらえるなら、
私はどんな人にもひょいひょいついていってしまう気がします。

あー、こわいこわい。



img20050210.jpg

フグのヒレ酒。横浜岩亀本店にて。


at 03:43|PermalinkComments(2)